2021.01.07 の日記:小説を書いた話 続

(昨日の日記の続き)

とりあえず三日坊主を回避.

昨日は小学生の頃に書いた小説『せんべいを返せ!』の話をした.小学生の書いた小説として100点のタイトル.今の僕の感性ではこんなタイトルはつけられない.『せんべいを返せ!』をきっかけにして,しばらく僕の中に小説執筆ブームが来ていた.そのときに書いたもの2つを紹介する.

・『怪人百面相』
『せいんべいを返せ!』で使用したギャグや表現を使いまわしつつ,登場人物や展開を練り直した長めの短編ミステリー.主人公は探偵明智大五郎と助手の大林少年.江戸川乱歩の少年探偵団シリーズにハマっていたので,明智小五郎と小林少年を安直にもじった.当時は「明智大五郎 大林少年」でウェブ検索するとかなり直接的な表現を含んだBL小説がトップに出てきて,小学生の僕は衝撃を受けた.明智大五郎のピーを大林少年がピーする描写とかあった気がする.いけないものを見たなと思ってちょっと読んだだけで画面を閉じてしまったのを覚えているけど,後学のためにちゃんと読んでおくべきだったな.今検索しても全く見つからないので既にネットの海の深いところに沈んでしまったのだろう.

普通の大学ノートにかなり文字を詰めて書いて十数ページあったので,そこそこの分量だと思う.当時の僕は1,2ページ書くたびにクラスの友達に得意げに読ませていた.ザ・黒歴史という感じ.

劇中ではいくつか事件が起こるが,その中のひとつが密室殺人だった.『せんべいを返せ!』と同じく,ミステリーの皮をかぶったギャグなので,密室に見えて実は裏口があったという密室トリックにおける最悪のタブーを犯して事件が解決したりしていた.ノックスの十戒に「密室に裏口があってはならない」を追加しておいてください.

ノックスの十戒って何があったかなと思って改めて調べたら,「犯行現場に、秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない」があった.

ja.wikipedia.org

裏口が1つだけあるのはセーフじゃん.『怪人百面相』は本格ミステリです.秘密の抜け穴があるのは明らかにタブーな気がするけど,文脈とか構成によるのかな.ミステリー小説を多くは読んでないので,秘密の抜け穴がトリックになっている作品を知らない.家の間取り図が挿絵で載っていて,犯行現場の隣に謎の空間があるのが読み取れて,そこに隠し通路があると仮定すれば謎が全て整合的に解けるような作品を考えると,まあ秘密の通路がトリックの肝でもいいかなという気もする.

・『東京大苦臭』
防空壕の中でおならをして臭いが充満する話.それしか記憶がない.

これらの小説を書いたノートは,実家の本棚の上に隠していたけど,いつのまにか消えていた.たぶん親に処分されたんだと思う.きっと中身読まれてるよな.嫌すぎる.

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そもそも小説を書ける文章力がないという話だった.昨日今日の日記の内容を見たなら,それがわかってもらえたと思う.小説の描写を直接引用したわけではないけれど,こんなアホみたいな小説を書く人間がまともな文章力を持っているはずがない.誰か代わりにパラドックスの話を書いてくれませんか?