2021.01.11 の日記:読んでいる本の話

『数学の言葉で世界を見たら』という本を読んでいる.

3,4年前に買った本だが,読み始めては挫折するというのを4回くらい繰り返している.第1章の途中で「この公式は簡単に導けるけど、少し長くなるので、僕のウェブページの補遺で説明する」と述べられていて,簡単なら自分で導こうと毎回思い立っては導けなくて挫折してしまう.筆者のウェブページの補遺を見たり,とりあえず放置して先を読み進めたりすればいいのだが,負けた気がするので嫌だ.言及されている公式というのは,確率 \(p\) で \(1\) 円を得て確率 \(q(=1-p)\) で \(1\) 円を失うという賭けをするとき,\(m\) 円から始めて所持金が \(0\) 円になる前に \(N\) 円に達する確率 \(P(m,N)\) が
\begin{align}
P(m,N)=\frac{1-(\frac{q}{p})^m}{1-(\frac{q}{p})^N}
\end{align}
で表される,というものである(ただし \(p\neq 1/2\) ).僕は確率が好きなので是非ともこれは自分で導きたいという気持ちが強い.そして今回やっと導けたので,満を持して続きを読んでいる.証明は下のほうに画像で貼っておく.本当ははてなブログ組み込みの数式で書きたかったが気力がないのでやらない.せっかく解けたのでウェブページの補遺とやらを見たのだが,ウオ~数学ぅ~という感じの証明をしていていろいろ納得してしまった.これは確かに"簡単"に導いてるわ.

ooguri.caltech.edu

まだ全体の半分を読んだくらいだが,良書という雰囲気.数学の本ではあるけど高校生でも読めるレベルで,面白いトピックが数多く,それでいて比較的詳しく紹介されている.公開鍵暗号素因数分解ヒルベルトの無限ホテル,ゲーデル不完全性定理など面白いところを押さえている.表面上の説明だけではなくて,深いところまで理解したうえで噛み砕いて書いている雰囲気が伝わってきて良い印象だった.まあ僕は深いところまで理解してませんが.不完全性定理のところは,定理が成り立つ条件とか時代背景についてこの本で初めて読むような内容がわりとあった.

ヒルベルトの無限ホテル大好きなんですよね.

ja.wikipedia.org
www.youtube.com

初めて知ったのはパラドックス事件簿シリーズのどれかだったはず.

算数でホラー (パラドックス事件簿)

算数でホラー (パラドックス事件簿)

ミステリーな算数 (パラドックス事件簿)

ミステリーな算数 (パラドックス事件簿)

当時小学生だった僕は地元の長野市立図書館で借りて読んでいた.当時はよくわからないまま読んでいたけど,成長して中高大でいろいろ勉強するにつれて面白さがだんだんわかっていって楽しかった.人生おもしれ~.このシリーズ,ヒルベルトのホテルだけでなくてシュレーディンガーの猫とか高次元空間とかまで紹介していてすごい.そういう小学生には高度すぎる内容を小学生がギリギリわかるかわからないかのレベルまで持って行っているのすごい.

小さい頃に読んでた本の紹介みたいなのそのうちやりたいな.本当は飲み会でそういうことしたい.人がどういう本を読んで育ったか知りたいよ~~~



冒頭の式の証明
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