2021.07.15 の日記:こちらつまらないものですが (年末調整の書類を渡しながら)

住んでいるアパートの隣の部屋は長い間空き部屋だったのだが、どうやら新しく人が入るらしい。

先々週くらいに隣の部屋から人の話し声とバタバタした物音が聞こえてきた。おそらく内見に来た不動産屋と入居者だったのだろう。内見の後片付けを疎かにしたのか、その後、共用の廊下に面した隣の部屋の窓が開けっ放しになっていた。気になるので部屋の中をギョロギョロと覗き込んで、もとい、僕の部屋からアパートの外に出るだめにはその窓の前を通らなくてはならないのでその度に自然に部屋の中が見えてしまって、中の様子を確認できた。そのときはまだ中には何も物がなかった。数日後、隣の部屋から大きな物音が立て続けに聞こえてきた。ついに引っ越しかと思ったのが、その後に窓から確認すると何かのスプレー容器とロープのようなものだけが部屋に増えていただけであった。明らかに引っ越しではない。クリーニング業者だろうか。ロープは何に使うか知らないが、スプレー容器は掃除に使うもののようだった。その後、数日間同じような物音が続き、部屋の中の物も変化はなかった。詳しくないが、クリーニングにそんなに何日もかかるものだろうか。怪しい、何か良からぬことが隣の部屋で行われている……と思ったが、調べたところだとクリーニングにかかる日数はめちゃくちゃ場合によるらしく普通に何日もかかるものらしい。まあでも流石に3日程度あれば終わるそうなので、隣の部屋ももうクリーニングは終了していていつ入居者が引っ越してきてもおかしくない状況だろう。やだな。物音に気をつけて生活しなくてはならなくなる。まあ隣に人がいない環境でもそんなに物音を立てて生活していたつもりはないが、改めて静かな生活を意識すると変に疲れてしまう。いっそのこと新しい入居者がとんでもない騒音を立てて生活してくれればこちらも気を使わずに済むのだが。夜中に洗濯機をフル稼働させてくれ。夜中に掃除機をかけまくってくれ。“異常”な人間の存在で僕は相対的に正常になれる。地球上の全人類、夜中に爆音で音楽を聴いてくれ。僕は静かに暮らすので。

ところで「隣に越してきた***です、どうぞよろしく。こちらつまらないものですが」ってやつ、実際にあるのかな。聞いたことないが。地方の一軒家とかならあるだろうけど、都会のアパートであるのかな。むしろ禁止されているところもありそう。人生経験としてやられてみたいな。