2021.08.16 の日記:ババーン

最近この本を読んでいる。まだ全体の1/5ほどを読んだくらいだが、めちゃくちゃ良い。これまでずっと求めていた内容が書いてある。

確率というものは何なのか、を数学だけではなく哲学の立場からも考える本。過去に提唱された確率の解釈がたくさん紹介されている。普段我々が意識するのは頻度論・ベイジアンの2つくらいだけど、この本には大きく分けて全部で7種類の解釈が出てくる。楽しい。

7つの解釈の1つに論理的解釈があるのだけど、たぶん論理学分野特有の用語や言い回しが出てきて理解に時間がかかってしまっている。学部の講義で論理学やっておけばよかったな。「\(a\) が \(b\) を含意する」という表現を読んで、「含」なら「\(a\supseteq b\)」であって「\(b\to a\)」だろうと判断して読み進めていったら明らかに整合性がとれなくなってしまったので改めて調べたら「\(a\) が \(b\) を含意する」が「\(a\to b\)」を表すらしい。包含と含意って逆なんだ。ややこし。しかも「\(a\) が \(b\) を含意する」を「\(a\supset b\)」と書く記法もあるらしく、何も信じられない。もうめちゃくちゃだよ。


同じシリーズで非合理性について書かれた本があったのでこちらも購入した。読むの楽しみ。読んでないけど明らかに面白い。本当に絶対面白いよ!もし面白くなかったら木の下に埋めて貰っても構わないよ。

まあこんな本を読んでいないでD論に向けて追い込みをかけないといけない時期なんですがね……。でもD論に全力を尽くすべきときに非合理性についての本を読むのは逆に合理的な気がする。


あと同時に『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読み始めた。

まだ二十数ページしか読んでいないけどめちゃくちゃ面白い。めちゃくちゃ面白いものを褒める語彙がめちゃくちゃ面白いしかない。

先に映画版であるブレードランナーを見ておいて良かった。もし先にこの原作を読んでから映画を見ていたらクソ映画と判断してしまっていたかもしれない。映画がめちゃくちゃつまらないわけではないけど、それほど原作が面白い。

でもまあ小説と映画は全く違うものなので別物として見るべきなんだろう。そもそも僕はSF映画があまり好きではないのかもしれない。僕がSFに対して抱く面白さは小説による表現のほうが圧倒的に適している。スターウォーズとかは好きだけど (そもそもSFではないけど)、それはSFの面白さではないし、SFを楽しもうと思ったら始めから小説を読むべきなんだろう。小説の面白さを求めて映画を見て望んだ面白さを得られず批判するのはマジで最悪なので気をつけたいな~。

まあまだ全然読み終わっていないので読み終わってからまた考えたい。