2021.10.13 の日記:北陸旅行AnotherEnd - Chapter3 渦鞭毛虫を見ながら爪を撃ち出すジョニィ・ジョースター

北陸旅行攻略の館。

1日目 富山市立科学博物館の続き。



今回の目的。螺旋の企画展。

自然界のぐるぐるしたものがいろいろ展示されていて面白かった。生物だけでなく、竜巻発生装置とか展示されていた。

写真は撮っていないけど、バネやネジなどの人工の螺旋を持つ道具が並べてあって、自然界の螺旋と比べてみよう!という展示があってとてもよかった。



この辺はまあ順当にありそうな奴ら。と思ったけど冷静に考えてかなり渋い。カンザシゴカイはちょっと意外。

カンザシゴカイの鰓冠、実物をじっくりと観察したことがなかったので、螺旋だよなとは思いつつ実は僕の目がおかしいだけで同心円状の構造なんじゃないかという疑惑があったのでちゃんと螺旋だと確認できてよかった。実物が展示されていたわけではないけど。



これは完全に盲点だった奴。動きとしての螺旋。

形態としての螺旋しか想定していなかった。

動きとしての螺旋がアリならけっこう他に展示できそうな動物はいそうだけど、その中でよりによって渦鞭毛虫を選ぶの好き。まあ名前に渦って入ってるからかな。

あと一部の鳥の飛行軌道が螺旋だという話もあった気がする。



右巻きとか左巻きとかそういう話ではなくそもそも巻いていないDNAイラスト。よりによって螺旋の企画展で。



大変長らくお待たせいたしました。貝です。

一番広くスペースを使って展示されていた。嬉しい。



これたぶん独自にRaupモデルを実装して貝を作っていて、かなり手間がかかっている。

=== 余談 ===

実は (実は?) 僕はRaupモデルを実装したことがない。Raupパラメーターと成長管モデルのパラメーターは (近似的に) 相互に変換できるので、望むRaupパラメーターを持つような貝を作りたいときは対応する成長管モデルのパラメーターを介して生成するというやり方で済ませている。オリジナルのRaupモデルの実装では、殻頂・巻軸・それらに対する殻口の座標を決めて、殻口を殻頂を基準に拡大させながら巻軸周りに回転させるというやり方で貝を生成している。Raupモデルのいうところの巻き下がり$T$と臍の広さ$D$が殻口の初期座標で一気に決まるのがスマートでいいな~とずっと思っている。そもそも$T$と$D$は殻口を楕円とした場合の代表点のパラメーターに過ぎなくて、“殻口”をめちゃくちゃな図形にしてもあとは“螺管”拡大率$W$を定めれば“貝”が生成できる。例えば初期の殻口をモナリザのラスタ画像にして、“貝”を生成してボリュームレンダリングみたいに表示するみたいなことができるのでやってみたい。成長管モデルでも同じことができなくはないけど、モナリザの画像の角を頂点に合わせるとかが少し手間だったり殻口同士の交差を考えるとRaupモデルのほうが良さそう。そのうちやりたい。

そういえば今後の人類のために貝の形態や模様の理論モデルの話を日本語でまとめてインターネットのどこかで公開しようと思って一時期頑張っていたけど最近全然進んでいない。レビュー論文みたいな堅い形式ではなくてこの日記みたいなゆるい雰囲気でつらつらと細かいことを書く感じにしたい。それだけできれば人生はそれでいいかもしれない。

=== 余談終わり ===



殻口の形を細かく調整していてめちゃくちゃ手間がかかっている。すごい。

おそらくツノガイを想定した円錐形のやつはRaupモデルでは作れなくて別のプログラムを書いているはずでありやはり手間がかかっている (めっちゃ単純に書けるとはいえ)。



自然物人工物問わず古今東西の螺旋を解説したオタク螺旋本を紹介して今日は終わりです。



(To Be Continued...)