2021.01.06 の日記:小説を書いた話

一昨日書いたように,日記を書くモチベーションのひとつには文章を書く機会を得ることがあるのだが,それを考えると日記を書く前に昔書いたパラドックスの紹介文の続きを書けばいいだろという声があるかもしれない.それはそうなのだが,ちょっと言い訳をさせてほしい.

以前,2つの封筒のパラドックスを考察する文章を書いた.それを Twitter で共有する際に,次回のテーマはグルーブリーンのパラドックスを予定している旨を言ってしまった.

グルーブリーンのパラドックスを紹介する文章の構成はそのとき既に考えてあって,あとは書くだけという状況だったのだが,その構成が問題だった.冒頭に短い小説を書いてその後に解説文を続けるという構成だったが,如何せん小説が書けない.パラドックスの不思議さを紹介するための導入としての文章なので,釈然としない余韻を残すような文章を書かないといけないのだが,深刻に文章力が足りない.小説を書いた経験がないことはないのだが,それは小学生のときに戯れに書いた稚拙な短編小説だけである.弱めの黒歴史

・『せんべいを返せ!』
小学校のたしか4年生のときにクラブ活動があり,僕はパソコン部だった.学期の終わりに活動の成果物としてパソコンを使った作品を提出しないといけなかった.所詮小学生なのでそんな大したものをつくる必要はなくパソコンを使ってさえいればどんな作品でも許される,という雰囲気を感じ取って,僕はワープロソフト(MS word か一太郎スマイルだったかな)でカタカタと小説を書いていた.そのときの作品が『せいべいを返せ!』である.盗まれたおやつのせんべいを推理で探し出す日常ミステリーで,A4にして5枚くらいの分量だった気がする.ミステリーという形式をとっていたけど,やりたかったことは単なるギャグで,小説というよりはコントの台本と言ったほうが近いかもしれない.ただ当時の僕は同音異義語を使ったネタにハマっていて,文章でしか伝わらない表現が多かった.「愛は地球を巣食う」とか「心肺無用」とか書いた記憶がおぼろげにある.恥ずかし.結局せんべいはお母さんが食べてしまっただけだったというオチだった.

書きあがったものを提出するにあたって,申し訳程度にパソコン感を出すために,ワードアートを使ってタイトルをデザインした.金属光沢のある立体文字でさらに傾斜つけて――すなわち当時の小学生にとって最高にカッコよく――デザインした.

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当時の再現

当時の僕,めちゃくちゃ小学生をしていて面白いな.当時の雰囲気を残すワードアートはもう今のソフトには残っていないので,上の画像はWebツールを使って作った.文の傾斜がなくてより正面からの視点で字がより太いやつが当時の僕の好みだった.当時のワードアートを再現したくていろいろ調べてたら一太郎関連の製品がめちゃくちゃ欲しくなってしまった.買おうかな一太郎プラチナ.MS の Office 製品の下位互換だとずっと思っていたけど,ちゃんと調べてみると独自の機能がいろいろあってすごく面白そう.

www.justmyshop.com

学位論文とか一太郎で書いたらめちゃくちゃ面白いと思うんですが誰かやりませんか?と思って調べたら卒業論文のフォーマットとして .doc と合わせて一太郎のファイル形式を公開してる大学を見つけてしまった.しかも英文学科.いるのか,一太郎で卒論を書く人間が現代日本に......

(明日の日記へ続く)