ゲームの感想。
ネタバレを含みます。
『HARVESTELLA』
ハーヴェステラ。
農園シミュレーションアクションRPG。ファンタジーの皮を被ったSFの皮を被ったファンタジーRPGでもある。
曲がいい。フィールド曲や戦闘曲のほとんどにコーラスが入っていてテンションが上がる。普通のゲームだとコーラス入の曲はラスボス戦だけになりがちだけど、ハーヴェステラは惜しみなくコーラスを入れまくる。ボス戦も雑魚戦も全部コーラス入りだとメリハリがなくなりそうだけど、意外とそうでもなかった。小ボス戦でもラスボスっぽい音楽が流れてテンションが上がる。サントラを聴くとどれがラスボスBGMかわからなくてウケる。
ジョブ制度とスキル制度が育成の甲斐があって楽しい。けどちょっとスキルの魅力が弱めだった。
戦闘のアクション性はかなり薄く、位置取りとスキルのタイミングを考える他はほとんど連打しているだけでOKであった。こういうのが嫌いが人もいると思うけど、反射神経とか緻密な操作とかを要求されなくて僕は助かった。農業要素も合わせて作業になりがちだけど、そもそも僕は作業が好きなのでその点もOKである。
全体的にフィールドのグラフィクデザインが幻想的で綺麗だった。
君の方がグラフィックデザインだよ。
ヤダ///
人がいない広大で荘厳な空間の中での孤独感や畏怖みたいなものがかなりよく表現されていて好きだった。サイバーパンク的ではない静かな未来の表現。
ストーリーにちょっと思うところがあって、ゲーム全体を完全には好きになれなくなってしまっている。ストーリーの中盤から進化や人工知能の話が出てくる中で細かいところがかなり気になってしまった。大まかなストーリーや設定がわりと好みだったので、それ故に些細なところが気になる。ファンタジーからSFに転換したと思いきや重要なところは依然としてSFチックなファンタジーをやっているところが中途半端でモヤモヤしている。ハードSFしか認めないわけではないが、ハードSFとして理路整然とまとめられそうな下地がありながらファンタジーに着地してしまったところに憤っているのかもしれない。可愛さ余って……という奴である。ストーリーの要所要所の展開の中にはかなり好きなものがあるので、それが僕の血肉になりきれずに霧散してしまったのが悲しい。何も記憶に残っていない。もちろん作品に非はないが、僕にも非はなく、ただすれ違ってしまった。とは言いつつ忘れた頃にもう一度プレイしたら意外と今度はド刺さりするかもしれない。
好き度&オススメ度。スペースの兼ね合いで毎回各ゲームのプロット位置を微調整しているので許してください。許さなくてもよい。
サムネ用。シュリカ。