2021.09.03 の日記:You 客観的に分類しちゃいなYo!

(昨日の日記の続き)

4日かけてデカイ本屋に辿り着いた。丸善丸の内本店。

1Fがビジネス書コーナーになってるの珍しい。丸の内の人間を対象層にしているのを感じる。マンガコーナー (2F) がかなり貧弱だったのもたぶんそういうことなんだろう。行く前からこれだけは買って帰ろうという欲しいマンガがあったのに見当たらなかった。あとで通販で買おう。

2Fがコミック・雑誌・文芸という感じで、3Fが一番広くて専門書・文庫など。4Fは洋書とイベントスペース。

3Fの理学書コーナーを一通り巡って面白そうな本をつまみ食いしていった。理学書はかなり充実していて嬉しい。これは絶対買うぞ!という本が大量に見つかってメモしていったら今日1回で買いきれない値段と量になったので後日まとめて通販で買うことにした。

以下 (良くも悪くも) 気になった本。

『動物の体色がわかる図鑑』

最近発売されたばかり。扱っている分類群がそこそこ偏っているぶん、説明がかなり詳しい。一般向けっぽい見た目なわりに説明がガチ (章によるが)。鳥類・魚・昆虫類が特に力が入っている。発生、機能や色素そのものなど様々な角度から書かれていて面白い。これは買う。

『分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか』

10年以上前に出た本だけど、ずっと気になっているのを再確認した。じゃあ早く読めよという話だが僕にとって本はそういうものではないので……。あと今は同じ著者、三中先生の『生物系統学』を今更ながら読み進めているのでまずはそちらに集中してね……、へへっ。

『生物系統学』

6年前に買ってペラペラめくったきり放置してしまっていたが、最近ようやく本腰を入れて読み始めた。「節」が強くてサクサクとは読み進められないが、面白い。僕は学問の歴史的背景を疎かにしがちなのでその辺の記述が多くて助かる。

醜いアヒルの子定理について解説・批評されていた。この定理は形質マトリックスを使って客観的な分類を行うのは不可能 (分類のためには形質に主観的に重み付けをしなければならない) であると主張する数学の定理。まあ数学の定理としては明らかに正しいのだけど、この結果を分類学パターン認識に適用するのは違うだろとずっと思っていた。ただわりとマイナーな定理なので議論している文献が少なく僕の感覚が妥当なのかずっとわからなかったが、この本でだいたい僕の考えと同じようなことが書かれていて安心した。

まだ全然読めてないがちゃんと継続して読み切りたい。

(続く)