2021.08.01 の日記:力技で伏線回収

これの話の続き。今日で最後。


書くの忘れてたけど、これをやったモチベーションのひとつとしてただ単にマトリックスの作成から分岐分析をやってみたかったというのがある。

世のスタンダードとして、生物の分類は系統樹の樹形に基づいて行う (分岐分類)。真の系統樹を得ることができれば、入れ子構造を持った分類が一意に定まる。ただし「真の系統樹を得ることができれば」というのが曲者で、現在の手法では生物の系統関係を完璧に復元するのは不可能に近い (というか未来永劫無理だと思う)。同じ生物のグループを対象にしていても扱うデータセット系統樹の推定手法によって得られる系統仮説が大きく変わることもありうる。そんな不確かな系統仮説というものに依存して分類を行うのはどうなのか、あくまで分類は道具として固定の恣意的なものを使おう、という立場もある。まあ僕は分岐分類が好きなのでそういう反対意見を見るといろいろ思うところがあるのだが、僕は分類も系統も自分の仕事としてやったことがないので完全な部外者であり、分岐分類における実際のところの不都合や困難は体感として全くわからない (僕が分岐分類を好きなのは分類法として美しいからであり、また、僕は生物分類を完全に道具として使わせてもらう立場だが、使う道具は美しいほうが嬉しいからである。現実でのもろもろの困難は手法が悪いのではなくて現実が美しくないからである)。

そういうわけで自分でデータの作成から系統推定まで (本当は分類体系を作るところまでやりたいが) をやってみることで何かしら得るものがあるだろうということを思ったのが解析のきっかけであった。

まあ結果として何か得られたかと言われるとそうでもないような気がするが。対象が悪すぎる。ミスドを分岐分析して何かがわかると思ったら大間違いだ。



ツイートはいろいろな人が見たようで、分類哲学や分岐分類をやっているプロの人たちも反応をしていて参考になった。僕の説明が足りない部分を補足してもらえるような引用もあって、素晴らしい人もいるな~という感想だった。ツイートする側としては説明は極力省きたいので、人のツイートを補足説明するような引用は需要供給の全てが噛み合っている。

あと周りの反応についてここにも書けないようなあまりよろしくない感想もあるのでそれは飲み会とかで話そう。

好きな作家が note で有料の日記をつけているのを読みたいなあとずっと思っていて

2021.01.08 の日記:「好き」の話 - ぬるぬるバイオマット日記

それと、今年のはじめにちょっと触れたこの日記を始めるきっかけとなった作家がいるのだが、その作家のTLにもミスドのツイートが届いたらしくふぁぼを貰った。伏線回収。まあ得るものはあったのかもしれない。


またしばらく経ったら存在しない貝の動画のツイートの話をします。

(終わり)